筑後地域消防指令センターの概要
県内初の共同運用で7消防本部が連携
平成28年4月1日、消防通信指令業務の共同運用の拠点となる「筑後地域消防指令センター」の運用を開始しました。消防通信指令業務とは、119番通報を受けて、消防・救急隊の編成や出動の指示、無線での情報伝達などを行う業務の事を言います。
これまで、それぞれの消防本部が独自に実施していましたが、複数の消防本部による共同運用は、県内初の取り組みです。
指令センターが受け持つ地域は、筑後地域の7消防本部(久留米広域、大牟田市、柳川市、八女、筑後市、甘木・朝倉及びみやま市消防本部)管内の15市町村に及び、面積は福岡県の3分の1を占め、人口は約90万人に上ります。
指令センターの特徴や機能
高機能消防指令システムの導入
指令センターには、通報場所の特定や各車両位置の把握、出動する隊の編成などを自動で行う「高機能消防指令システム」を整備しました。
また、新システムの導入に併せて、緊急車両にモニターを搭載しました。このモニターには、出動指令の時点で災害地点とルートが表示されるようになったほか、災害現場に向かっている最中にも、負傷者や災害の状況など、指令管制員が入手した追加情報を文字情報としてその都度送れるようになりました。
さらには、他の車両の位置や状況、現場周辺の消火栓や防火水槽などの情報も表示され、迅速かつ効果的な消火・救命・救助活動につながっています。
障がい者に対応したシステム
聴覚や発話機能等の障がいがあり、音声での119番通報が困難な方でも通報できるシステムとして、FAX119やNET119緊急通報システムを整備しています。
FAX119は、事前に準備した通報用紙をご自宅などのFAXから「119」をダイヤルし送信することで、指令センターで119番通報としてFAXを受信します。なお、住所・氏名・FAX番号・かかりつけの病院など、あらかじめ記入しておくと、いざというときに慌てなくて安心です。
NET119緊急通報システムは、スマートフォンや携帯電話などのインターネット機能を使って、自宅や外出先からでも簡単に119番通報ができる「緊急通報システム」です。なお、NET119は、事前登録制です。
沿革
- 平成24年4月1日 筑後地域消防通信指令事務協議会を設置する。(地方自治法 第252条の2の2第1項)
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(協議会の担任事務)※規約抜粋
第4条 協議会は、次に掲げる事務について管理し、および執行する。- (1)関係団体の区域における災害通報の受信及び出動指令に関すること。
- (2)関係団体の区域における通信統制及び情報の収集伝達に関すること。
- (3)その他協議会の目的を達成するために必要な事務に関すること。
- 平成24年度~27年度 共同運用に向けた各種整備事業を実施する。
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- 指令センター庁舎建設事業(平成25年度~26年度)
- 高機能指令システム整備事業(平成25年度~27年度)
- 消防救急デジタル無線整備事業(平成25年度~27年度)
- 上記事業に係る基本・実施設計事業を共同で実施(平成24年度)
- 平成27年11月10日 指令センター仮運用を開始する。
- 平成28年4月1日 指令センター本格運用を開始する。
- 平成31年4月1日 久留米広域消防本部及び大川市消防本部の消防の広域化に伴い7消防本部による共同運用を開始する。
- 令和2年度 指令システム設備及び消防救急デジタル無線設備の部分改修整備を実施しシステムの機能強化を図る。